本文へ移動

食べるためのアプローチ

 食べるためには、顎・唇・舌・喉の筋力や感覚の向上が必要不可欠です。
当院では、嚥下内視鏡検査(VE)や嚥下造影検査(VF)を実施することで、実際に食物が喉を通過する様子を観察・評価し、患者様に応じたリハビリを提供しています。
また安全に食べるための姿勢や食べ方、食事の内容についても検討し、ご家族の方には退院後の不安を少しでも減らす事のできるように動画や冊子などを用いた家族指導を実施しています。
ペースト食:ミキサーにかけたもの
嚥下食:昆布や酢の物などむせやすい食材を除いたもの
特軟キザミ食:煮物のように食材を柔らかく炊き、細かく刻んだもの
特軟一口大食:煮物のように食材を柔らかく炊き、一口程度の大きさにしたもの
軟キザミ食:揚げ物や硬いお肉などかみにくい物を除き、細かく刻んだもの
軟一口大食:揚げ物や硬いお肉などかみにくい物を除き、一口程度の大きさにしたもの
軟食:揚げ物や硬いお肉などかみにくい物を除いているが形はそのまま
普通食:通常の食事

話す・聞く・考える・コミュニケーションへのアプローチ

構音障害・失語症・高次脳機能障害など、患者さんの症状に合わせ、退院後の生活につながるリハビリを提供しています。

構音障害

口がもつれやすくうまく話せなくなる障害です。
はっきりとした発音ができるように発声発語器官の体操や舌の筋力強化トレーニング、発音時の細かな舌の動きまで練習を行っていきます。

失語症

相手の話している言葉の意味がわからない、言葉を思い出せない、違う言葉を言ってしまう、文字が書けないといった様々な症状があります。
言葉を理解する練習や言葉を表出する練習、文字を書く練習など患者様に応じたリハビリを行います。
またご家族にも冊子や実際のコミュニケーション場面の見学などを通して、ご自宅で円滑にコミュニケーションが図れる最良の方法をアドバイスしていきます。

高次脳機能障害

記憶障害、注意障害、社会的行動障害などの認知障害などがあり、「新しいことが覚えられない」「感情のコントロールができない」「段取りをつけて物事を行うことができない」「左側に気づけない」等の症状が見られることがあります。これらは日常生活において大きな支障をもたらす場合があり、周囲からも理解が得られにくいものです。
メモリーノートの活用や感情のコントロール方法の習得など、訓練を通してご自宅で安心して生活ができるように取り組んでいます。

電気治療器(バイタルスティム)の活用

電気治療器(バイタルスティム)は、飲み込みに必要な筋の筋力強化や筋萎縮を改善する医療機器です。
嚥下(飲み込み)の力は、脳卒中や呼吸器疾患、加齢など様々な要因で容易に低下し、食物や水分の誤嚥が生じることで肺炎を発症することが多くあります。
電気治療器を用いた訓練は、簡便で安全性が高いとされており、通常の嚥下訓練と併用して使用することで嚥下の力をより改善させることできると期待されています。

舌圧測定器の活用

嚥下機能は舌の運動機能と深く関係しています。
舌圧が低い人は誤嚥のリスクが高いとされており、肺炎や低栄養となる危険性が考えられます。
当院では舌圧測定器により舌の運動機能を数値化し、数値の低い場合には「医療用ペコぱんだ」を用いて舌に対する訓練を行っています。
また定期的に舌圧測定し、数値より訓練効果を確認していただき、訓練に対するモチベーションの維持につなげています。
舌圧測定器
医療用ぺこぱんだ
TOPへ戻る