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音楽療法

高次脳機能障害の方に対する個別音楽療法

 半側空間無視や失語症、注意障害などの高次脳機能障害のある方を対象に、個別音楽療法を実施しています。半側空間無視症状のある方の場合、楽器の配置を工夫しながら注意が向きにくい空間に注意が向けられるよう、ピアノ等で音楽刺激を入れながら促したり、失語の方の場合、言葉のフレーズにメロディをつけて練習をしたり、声を出しやすくアレンジした伴奏で発話・発声の練習をしたりします。
学会発表:「半側空間無視を合併した脳卒中患者に対して音楽療法を施行した一例~段階的アプローチの有用性について~.」(日本音楽療法学会オンライン研究発表特別大会,2021.)「半側空間無視を合併した脳卒中患者に対して音楽療法を施行した一例(第2報)~課題として残存した部分的見落としの検討~」(第21回日本音楽療法学会学術大会,2021.)

認知症の方々に対する小集団音楽療法

 認知症の方を対象とした小集団音楽療法を実施しています。音楽療法は認知症の方に適用される非薬物療法のひとつで、特に行動・心理症状に対する効果が報告されています。
当院では、お一人おひとりの個性や好みをくみ取って活かしながら、即興的な楽器演奏や合奏、歌唱などの活動に取り組んでいます。
その中で、個々に合わせて、心理社会的機能や認知機能にアプローチしたり、非言語的な表現を誘って周りの人たちとのつながりが感じられる場を創出したりします。
大切にしていることは、その方が人生を通して培ってこられた「その人らしさ」と、症状の進行とともに見えにくくなるその人の「健康な部分」や「残存能力」を最大限に引きだし、それらを尊重しながら関わらせていただくことです。

通所デイケアご利用の方々に対する小集団音楽療法

 通所デイケアのご利用者様を対象に、認知機能と身体機能のリハビリテーションを目的とした小集団音楽療法を実施しています。
さまざまな種類の楽器を、身体機能の練習になるように工夫して配置し、関節の可動域、協調運動、持久力、筋力、バランス等に取り組んだり、音楽に合わせて二重課題を行う等の認知トレーニングに取り組んだりします。

神経発達症のあるお子様に対する個別音楽療法

 自閉スペクトラム症や注意欠如・多動症の子どもを対象とした個別音楽療法を実施しています。
音楽や楽器を介したかかわりの中で、他者と言語・非言語コミュニケーションを図る力や社会的に他者とかかわる力、注意を持続させたり切り替えたりする力、衝動性をコントロールする力等にアプローチしていきます。
個々のお子様のニーズと特徴に応じて介入目標やプログラムを立案し、音楽の構造や柔軟性を利用しながら支援させていただいています。
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